私の周りだけでも抗うつ剤を飲んでる友人や知人、生きる事に絶望している人がたくさんいる。
その気持ちが痛いほど分かる。かつて自分も同じように抗うつ剤を服用しながら、死んだ魚クンのような目で満員電車で揺られて運ばれていくような日々を送っていたからだ。
うつ病は甘えという人がいるが、その人たちは無知なだけだ。うつ病のメカニズムも知らないからそんな事が言える。
でもうつ病になることの環境要因意外では、私の例も踏まえ、貪欲な気持ちがあるという事だろう。
自分は今考えても、かなり恵まれていた方だ。
お金に困った事はほとんどない生活をして、薬学部を卒業して、第一希望の会社には入れなかったがある程度大手の会社に就職できた。
第一希望の会社は営業採用だった。自分は営業をやりたくて、面接に望み最終面接まで残った。
最終面接のなぜだか、2日前に急性のアレルギーを発症したらしく顔が真っ赤になってかぶれた。ストレスもあったかもしれない。結局面接までに治りはせず、真っ赤な顔のまま面接に行った。
こんな顔で話したい事なんて話せるはずもない。。。悔いが残る結果のまま不採用になった。
自分に強い自信さえあれば落ち込む事なんてなかっただろう。自分は、自分を採用してくれるという薬局のやや大手の会社に就職した。
だが、まったく満足なんてしていなかった。
うつ病になるのは自分が欲に支配されていたからだろう。
欲は人を不幸へと誘(いざな)っていく。
自分は6年間卒業して薬剤師の仕事をして、ある程度いい給料はもらっていた。
ただ自分はこんなことがやりたいんじゃない。と働き始めから思っていた。
まだまだ青二才だった。仕事なんて手段でしかないはずなのに。仕事がすべてだと思っていた。
完全に日本の終身雇用の考え方が抜け切れていなかった。
やりたくない薬剤師をしていたなかで、4年制の文系を卒業した友人が自分よりもずっといい給料をもらっていることを知る事になる。
俺の長い2年間はなんだったんだ。
年間200万もする学費を出して、2年間分長く大学にいって、何も生み出していると思えない感情が自分を傷つけ始めていた。 続く
メモ:薬学部は学費だけで、私立でおおよそ200万円近い学費が毎年キャッシュでかかる。
薬学部は2006年から、4年制→6年制になった。この2年間は本当にいらないと私は思っている。
実習に行って、学ぶという名のただ働きをさせられ、あまった期間はただ勉強をするという。
それで給料は4年制卒の人と変わらない。
6年行ったからといってずば抜けてすごくなるわけでもない、2年間実務経験を積む4年制卒の時代のほうが効率が断然いい。
それでも薬学部に入る人は多い。資格という名につられてみんながやってくる。1科目でも落とせば留年が確定して、同じ学年をやることになり、6年で卒業できない人なんてたくさんいるという現実も知らずにやってくる。