☆37話 あなたは食べ物に生かされているのに、贅沢に食べ物を選んでないですか?

友達と飲みに行って家に深夜の1時半過ぎに帰ってきた。泡盛を飲んだせいか、大分ふらふらしていたが、お腹が空いていたので迷いながらも即席ラーメンを食べようと思った。

 

お湯を沸かして、即席ラーメンと共に鍋に入れ、シンクの上で鍋から大きな器に移した。

器を持った瞬間に酔っぱらってふらふらしていたこともあり、ラーメンの汁が手にかかり、熱すぎて手を離してしまった。

 

ラーメンは、シンクに落ちた。

 

私は迷っていた。食べるか、捨てるか。

もはシンクに落ちてる時点で捨ててあるようなものだ。

酔っぱらっていても、この食べ物への感謝の気持ちは忘れてはいなかった。

 

手でシンクから落ちたメンを取りながら食べた。ちなみに小さい具材も食べた。

自分でも引くくらいの倹約家だなと思った。汁も流れて味もほとんどしないメンを食べていた。

 

驚くなかれ、この即席ラーメンはドンキで買った2個入りで30円のスーパーセールで買ったものだ。だから一食15円という計算になる。

 

普通の人なら15円なら捨てろよ、と思うだろう。

私は思う。食べ物はお金に変えられない。安いから捨てていいものなんてない。

 

 

噛み砕いて考えてみる

我々人間は食べ物に生かされている。それなのに、食べ物を捨てたり、贅沢に選んだり。

傲慢であり醜いようにしか見えない。

 

自分はオーストラリアでカリフラワーをナタで切り取る仕事をしていた時のある日の話だ。

気温は35度、仕事中は友人の車の中に自宅で作ってきたチャーハンを持参した。

 

クーラーボックスなんて買う余裕もなかったので、安いエコバッグの中に銀の紙がついてる安い200円ほどのバッグに入れていた。

 

ランチの時間に自分のチャーハンを食べようとしたら、変なにおいがした。納豆みたいな。

暑さのせいだろう、ご飯も納豆のように糸を引いていたので驚いたが、明らかに腐っているといっていい状態だ。

 

仕事仲間はそんなのは捨てろ、と言っていたが、みんな体力仕事で食べ物を分け合う余裕なんてない。

 

落ちてる生のカリフラワーを少し食べたが、生で食べるのは農薬の件もあり諦めた。

 

勇気を出して糸を引くチャーハンを口に入れてみた。ねちょねちょして、噛みごたえはないし、ものすごく不味い。味付したはずなのに、味もほとんど感じず、ただ納豆臭い。

お腹を壊すかもしれないが、食べないと仕事もできないし暑さで倒れる。

 

結局全部食べ切ったが、その後、特にお腹を壊すこともなかった。

自分は人間として、一つ成長した気がした。食べ物に心から感謝するようになった。

 

あなたは食べ物があることが当たり前のように思っていないだろうか、生きている生物に感謝して生きているだろうか。

自分を支えてくれるものを思う気持ちを蔑ろにしてはいけない。