40話 友達ん家行こうとしたらマフィア?の家だった

昨日はなんだかすごい疲れてて19時に就寝した。21時に友人からの電話で目を覚まし、誘われた飲み会に向かった。自分のノリのフットワークの軽さを褒め称えた。

 

自分を褒めるという話で思い出したが、私がまだオーストラリアで農家をしている時だ。自分はキャベツのチームリーダーをしていた。髪色は緑で髪型はドラゴンボールサイヤ人のような立てた髪型だった。

 

イタリア人の女の子の仕事仲間から「家でパスタパティーやるからおいでよ」と言われ、調味料を持って作りに向かった。

 

その子の家の場所が良く分からなかったが住所を調べ、ここだろう、と思う家を見つけた。

そこで、みんなを楽しませてやろうと思い、インターホンも押さずにこっそり家に忍び込んで驚かせる作戦を考えた。

 

鍵の空いたドアからこっそり侵入した、なんだかすごいマリファナの匂いがするけど、

「みんな薬やって騒ぐ感じだなー」と思いながらもリビングにひょこっと顔を出すと、全然知らない人ばかりだ。。

 

顔に入れ墨だらけのどこの国か分からないやつに「誰だお前は、とりあえずそこ座りな」と言われたのでしぶしぶリビングのソファに座った。逃げるという選択肢は無かった。

 

リビングには7人ほどいた。男が6人で女の人が1人だ。イタリア人にフランス人に中国人に、どこの国の人かよくわからない人もいたが、スキンヘッドだったり、顔から体中に入れ墨入れてたり、明らかにやべーやつらだこいつらと思った。

 

水に変な薬を入れて吹かして吸ったり、マリファナを紙に巻いて吸ってたり、ギャングなのか、マフィアなのかとりあえず、変なとこに入ってしまった。

 

私が少しあわあわしていると、その中の一人のイタリア人の背が高い奴が

「お前のその緑の頭、町のスーパーで見たことあるぞ、何者だ?」

と話しかけてきた。

 

私は「隙が出来た、先手必勝」と思い自分のギャグで責めることにした。

 

「俺は農家のキャベツチームのリーダーだ。君たちが吸ってるのはマリファナかい?俺ならもっといいものある、マリファナの時代はもう古いぜ」そういい、パスタの味付けのためにポケットに入れてきた乾燥パセリを自慢げに出した。

 

テーブルに置いてあった、タバコを巻く紙とタバコ用のフィルターを一つずつ取り、乾燥パセリを巻いて、フィルターをつけ、パセリたばこを作った。

《ちなみに会話は全部英語だ。》

 

そこで火をつけ、実際にパセリたばこを口で吹かして吸って見せた。「誰か吸うかい?ハイになれるぜ」

 

みんな、「なんだこいつは・・・」って顔で見ていた。興味を持ったその中の一人が、私のパセリたばこを吸い、「苦え、なんだこれ」と言ってむせ、怖い雰囲気の部屋に爆笑が起こった。

 

俺はそこからパセリのプレゼンを始めた。

「君たちは1パックでおよそ165ドルも払ってマリファナを買っているんだろ。

だが、俺は違う。俺のパセリは誰にも見つからないし安全に買える、スーパーの調味料コーナーに隠れて売られていることを教えてあげよう。

そして、体にだけでなく、財布にも優しいパセリ、マリファナと同じ量でいくらだと思う?・・・165・・・セントさ。」

 

全員爆笑していた。ハイタッチまで求められ、お酒までもらい、形勢は逆転していた。

 

機転が利いたギャグでなんとかピンチを抜け出した自分を褒めたくなった。

それからヤンキーだのヤクザなど、怖いものはなくなっていた。

 

ほんとにピンチの時に自分が出せるものが本当の力だ。それを自覚出来た時、限界を超える成長ができるのではないだろうか。