47話 夜中に酔っぱらって家の鍵を無くした時どうするか

昨日友人と飲みに行った。

 

飲み屋を梯子して、二軒目のお店で、次の日も仕事だから。と言うことで深夜の1時過ぎに解散した。

帰っている途中で気が付いたが、家の鍵がない。

 

というかキーケースごとないので、会社の鍵も、実家の鍵もない。

明日も仕事がある上にその後、友達と旅行に行く計画がある。やばいことになったと酔っぱらいながらも気づいた。

 

ふらふらしながらも、店に忘れたのだろうと思い、出たばかりの二軒目のお店に向かった。

 

店員さんに「鍵を忘れたかも。」と言ってさっきまで座っていた席の周りを探したが・・・無い

想定外すぎて冷や汗が出てきた。もしかして、道路で落としたのか。

 

鍵を無くしたのを気づくまでの道を探したが無い。。。

 

 

その時の自分は昔の自分と違っていた。昔はどうしよう、とパニックになっていただろう。

今の自分は、焦るというより、《次にどうするか》をずっと考えていた。

日頃の思考訓練のおかげかもしれない。

 

ふらふらしながらも頭の中に選択肢が自然と浮かぶようになった。

①二軒目の店確認 ⇒ 道中確認しつつ一軒目の店に向かう。

    ↓

②一軒目の店に向かいながら一軒目の店に電話 ⇒ 出なかったら寝る場所を考える。

    ↓

③友人の家に連絡を入れ寝床を探す ⇒ 家の窓を破るか、ダメなら野宿か満喫を探す

    ↓

④家の鍵がなければ明日の旅行はキャンセルしないとダメかもしれない。

    

と流れが浮かんでいた。

一軒目の店に向かいながら一軒目にあってくれとグーグルマップで調べてみたら、コロナの影響で閉店時間が短くなっており、閉まっていた。

店に電話してみてもつながらない。

 

念のために店に行ってみた。

 

もちろん店は閉まっていたが、うっすらと店内の電気がついていた。

このうっすらとした電気は誰かいるということなのか、1日中うっすらとついているのか、どっちだろう。。

 

誰かいるんじゃないかと思い。必死にドアをたたき続けた。

 

10分位店の前にいたが誰もいないようだ。

 

酔っぱらってふらふらのまま、ただうっすらと電気がついた店の前で佇んでいた。

1時30分を過ぎていた。友達も寝ているのか返事が来ない。

 

店が開かないことには、カギは手に入る可能性がないことに気づいた。

 

鍵は手に入らないから次の日作りに行かないと、どうやって作るんだろう。なんて考えていたが、頭が回っていない。どこで野宿したら虫が少ないかなとか思っていると、

 

バイクで走っている男の人が、たまたま私の前でバイクを止めた。

 

自分が前に立っている店の店員さんだった。

「鍵ですか?」

酔っ払ってふらふらで死にそうな私に尋ねた。

 

「そうです、死にそうです。」 死にそうな顔で答えると店員さんはお店を開けてくれ、私がお店に渡した鍵をくれた。

 

久しぶりに大きく感謝した気がした。

「これで天国に帰れます」 と訳わからない一言を残して無事に家に帰ることが出来た。

 

こういう場面で多くの人は、日ごろの行いが良かったからだとかどうとかいうだろう。

 

私はここで噛み砕いてこう思った。

日頃の行いの結果を待つのではなく、

出た結果から自分の行動をどう改めるかが大事ではないかと。

 

実際に私の日頃の行動は、そこまで褒められたものではない。

だが、カギを無くしてつらい思いをせずに済んだという結果から、この店員さんが自分にしてくれたような人に喜んでもらうことを探して注力してみてもいいのではないか。そう感じた。

 

自分のレベルが上がるのを実感できた珍しい1日だった。