飲み会では、そこにいるだけで楽しい。という人が存在する。
私は大学時代に、飲み会ではみんな平等に話をした方がみんな楽しめるはずだ。と思っていた。
そんな態度で飲み会中にみんなに気を使って話を振っている私を見て、大学のゼミの飲み会で教授が私に言った。
「そこに存在しているだけで、楽しんでいる人がいるんだよ。
だから無理に話を振らなくてもいいんだよ。」
私は、驚いた。「自分の話をしてこそ楽しめるのが飲み会だろう」という自分の概念が全員に通じている訳ではないという衝撃が走ったからだ。
これは人生の中で受けた中でも大きな衝撃の一つだ。
誰しもが話をしている時が幸せであり、聞き上手な人は多くの人から関心を寄せられる。その事実に亀裂が入ってしまうような気がしたからだ。
教授の言うことが事実なのか確かめるべく、次にあった飲み会で自分からは全然話さない友人がいたので聞いてみた。
「お前楽しいか?」 と
そいつは話聞いているだけで面白いという。
「そうなんだ」としか言えなかった。
帰って親父にふと話してみると、親父も同じような体験をしたことがあると話していた。
飲み会で全然話さないで表情も大きく変わらないけど誘えば来るという友人がいたという。
「お前全然話さないけど、居て楽しいのか?」と聞くと
「俺はいるだけで楽しいんだ。」と答えたという。まさに私と同じ経験をしていた。
まさに、この世界にはいろんな人間がいる。万人異なる。
噛み砕いて考えてみると
話しを聞いてそれだけで十分に楽しんでいる人に無理やりにでも話を振っているのは迷惑になりかねない。
なんだか切なくもあったが、楽しんでもらうためには気を遣わない気遣いも大事だということを学んだ。