86話 うんこしながら歯を磨く効率性について

今日の朝、歯を磨きながらごみ捨てのため外に出た。

 

近所のおばさんに歯磨きを見られ、笑っているようだったので、ニコッとして返した。

 

ここで私は不思議に思っていた。

家の中で歯磨きしている人を見ても別に何も面白いと思わないが、外に出て歯を磨いていると何か違和感が発生する。

 

あたりまえのことと、あたりまええのことを同時に行うと違和感になる。

 

これは、ただ外にゴミ出しに歩く時間で、歯を磨ければ時間短縮で効率的に生きていることにもなるが、効率的なことは、違和感に感じられることもあるようだ。

 

私が新入社員の頃の研修の時、トイレでおしっこをしていると、トイレの個室から歯を磨きながら上司が出てきた。少し変わっているがすごく仕事ができる人だった。

 

「効率的~」と言いながらトイレを後にする姿を見て、同期は笑っていたが、

私は、この人は時間意識がすごい人なのかもしれない。と思った。

 

うんちをして、うんちに触れたりお尻の穴に触れた手で歯ブラシを持っていたら、さすがに汚いと思ってしまうが、片方の手で歯を磨いて、もう片方の手でお尻を拭いていたとしたら、なんら問題はない。

 

時間を有効に使えるがこれをやる人は少ないだろう。

 

私はそこから、うんこ歯ブラシという技を習得した。

 

我々は、勝手な憶測で物事を判断し、より効率が悪いことをしていることがある。

うんち歯ブラシについて同期と話したことがあるが、

 

「トイレで歯を磨くことは汚い。」と言っている者が多かったが、私は何が汚いのかわからなかった。

 

うんちを触るわけでもないし、うんちを口に入れるわけでもない。

うんちさんと、少しの間だけ同じ空間にいるだけだ。

 

歯が磨き終わるまでトイレで過ごさなきゃいけないわけでもない。

 

我々は周りの目を気にするあまり非効率にふるまっている。

ドーナツ屋さんで、袋に包んだドーナツを更に別の袋に入れたり、上司が帰るまで帰るのが気まずくて帰らなかったり。

 

周りの目が気にならなければ自分にとって、もっとも自分らしく効率的に生きていけるということを上司に教えてもらえた瞬間だった。