☆88話 子供に結婚しろと言う親は自分のことしか考えていない

職場のおばさんが、息子にどうやったら結婚させられるか、という話をしていた。

 

私も親に、結婚しろというようなことを言われることがあるが、そもそも結婚は一人でできるものではないので

「結婚しろ」とただ言っている人は頭が悪い。

 

私は「結婚するということ、そこに意味を自分で見出せる人間になった時に、結婚できる人が自然と現れるはずだ。」と言っている。

 

ここで、

結婚しろ という親

結婚をしない息子

の両方には、思うところがある。

 

結婚と言うものが、必ず永続的な幸せを実現できるものなら、結婚を勧めることはいいとも思える。

しかし、結婚とは一人で実現できるものではない以上、博打と一緒である。

 

自分の感情すらコントロールできない人間が、他人の感情までコントロールできるわけもなく、相手に振り回されてお金を無くす人、浮気されてうつ病になって生きがいまで失う人すらいる。

 

親が結婚しろと言うのは、

・若いうちに結婚をしないと後でしたくなった時に、年々できにくくなる

・子供を作るためには年齢的なものもあるから早めに結婚してほしい

・孫の顔が見たい。

・世間体を気にしている

 

などがあるが、ほとんどは自分のエゴでしかない。

子供を作るにしても結婚の必要性は無いし、年齢的に早めに結婚しておくべきなのは理解できるが、気づいた時に結婚を頑張ればいい。

 

ただ、結婚しないまま歳をとって、「結婚すれば良かったと後悔をしないように結婚しておくべきだ」、というのは博打と同じ発想である。やらないで後悔するならやっておけ、でもそこに確実な幸せと言うよりも焦って結婚させられても、むしろ今よりも不幸に近づくことの方が多いようにも感じる。

 

「孫の顔が見たいから結婚しろ」、と言って結婚はしたが、子供が出来なかったらどういう感情になるか、

別れて別の相手を探せというのだろうか。

 

ほとんどの人は、他人のことなんて考えてない。

自分のために、こうしろ、ああしろ と発言をしている。

 

親の立場で、「結婚しろ」という背景のほとんどは、孫の顔が見たいか、世間体を気にしているだけだ。

 

 

「結婚しろ」という言葉を

・自分の子が浮気するか、あるいはされて、離婚するかもしれない。

・結婚相手が浪費癖があって、借金まで背負うかもしれない。

・結婚相手が突然亡くなって、虚無感に追われるかもしれない。

・子供が出来ないかもしれない。

・障害を持った子が生まれるかもしれない。

 

など、多くの起こりうる現象を踏まえた上で、発言している人はどれくらいいるだろうか。

 

それなら、「私の世間からの目が気にならないように、浮気しなくて金遣いも荒くなくて暴力的でなく真面目に働ける人と結婚して、健全な孫の顔が見たいという私の願望を満たすために結婚という選択肢も視野に入れてくれないだろうか?」

 

と言った方が、理由も含めているので結婚しようとしない子供に理解してもらえるかもしれない。

 

本当に相手のことを思っているなら、

理由をしっかり説明して、選択肢として提示して、考えさせた上で選ばせてあげることだ。

 

その長いセリフを言うか言わないかは別にしても、今後の相手の行動の変化の可能性を見いだせるとしたら、博打と思って言ってみてもおもしろい結果が得られるかもしれない。