夜遅くに、補導じゃなく逮捕されかけた高校生の頃の話

高校3年生のある日のことだ。

友達と学校帰りにファミレスでつい話し込んでしまい、帰りが23時を回りかけていた。

 

高校生が23時~4時にに外に出ていると補導されてしまう。

「自分は警察に指紋も画像も撮られているので、さすがに捕まるわけにはいかない!

まぁ警察もそんな遅くにうろうろしてないだろう、、」と思いながら自転車を走らせて帰っている時だ。

 

あと家まで2分!!

というところで、信号に捕まったのと同時に、警察に止められた。

 

「やべー、学校に連絡されたらやべー」と冷や汗が出てきた。

 

 

警官「ちょっと兄ちゃんいいかな?」

 

「ダメっす、急いでるんで」

 

警官「ちょっと協力してほしいことがあるんだ。」

と明らかに補導とかでない雰囲気で近寄って来た。

 

警官「昨日の今くらいの時間に、この辺で少女の暴行事件があってね。

犯人の手掛かりを探してて、この人に見覚えとかないかな?」

 と、手書きの犯人の似顔絵みたいなのを出してきた。

 

その顔を見て、驚かずにはいられなかった。

 

 

「この似顔絵、ほぼ俺やん、、、」

細身で、太ブチ眼鏡で短髪のモヒカンヘアー。

俺やん。って焦った。。

 

もちろん少女に暴行をした訳もなく、もはや子供は得意ではないのであまり近寄らない自分からするとこの罪で冤罪はきつすぎる。

 

「結構整った顔した人ですね、そんなことするんですね。

こんな事件があったなんて。見たことない人です。」

 

と毎日何度も見る自分と同じ顔の似顔絵を見ながら謎に焦る自分を見て警官は言って来た。

 

警官「お兄ちゃん、この時間昨日何してた?」

 

「昨日は何してたっけなー。家で勉強してました。」

と危険人物全開の答えをしてしまった。

 

警官は、そっかぁと言った感じで、「防犯登録の確認もしてるからいいかな?」

と私の自転車の防犯番号を登録していた。

 

もし犯人が捕まらなかったら防犯番号を辿って、捕まえようとしていたのかもしれない。

 

自転車は自分の物なので、何もなく終わった。

この事件が結局どうなったのかは分からないが、私は終始、謎に焦りまくっていた。

 

 

警官「ごめんね時間取っちゃって、ありがとうね。気をつけて帰ってね。」

と最後にやさしさを見せた警官。

 

 

「日本の警察も遅くまで大変なんだな。頑張れ!」

と心の中で呟き、警官に会釈しながら、赤信号を渡って帰った。