離島に住む理由
メキシコ漁師とMBAコンサルタントの話
「離島にいる」と言うと、なんで行ったの? と間違いなく聞かれる。
答えると長くなってしまうので、
「離島に住んでみたかったから」と謎の答え方を毎回しているが何で来たのか、この機会にちょっと細かく書いてみたい。
昔、メキシコの漁師とMBAコンサルタントの話というものをネットで見たことがある。
下に載せておくが、簡単に言うと人生をリタイヤしたら、海のそばで楽しく暮らし本当の幸せとは何かについて考えるというものだ。
私は80代の人とかが、仕事をリタイヤしていく最後の人生を楽しみに行くと言う海のきれいな島に、若い時に行ったら何が見えるのかを見に来た。
人生のリタイアの先に見える景色を20代で見た時、その先に見える景色を見に来た。
もう見てしまったから自分のここでの任務は果たしたことになる。
自分がまだ働き盛りで一生分食べれるお金がない以上は、お金を稼ぐことと人生を落ち着かせることが必要だということに気づいてしまった。
ビジネス目線で生きるなら生きにくい部分もある
ビジネス目線で生き続けるにはここの島では生きにくいものがあると思った。
意識を高くギラギラしたまま、のんびりしたリタイア後のライフを送るなんて矛盾はできない。
結局人生の最後にならないと、本当の最後に見える景色は見えない。
人生の順序を守る
若いうちに最後を見ようなんて、
すごろくでゴールからスタートへ戻るようなことはできない。きちんと進むべき道を進まないといけないのが人生なのかもしれない。
ただ進むスピードは決められる。
それが人生と言うすごろくなのかもしれない。
任務を終えた以上この先のここでの暮らしは自分にとって本気で過ごさなければ消化試合になってしまう。
前クリして全キャラ集めたスマブラをただひたすらやり続けることと同じだ。
東京では見れない島ならでは、田舎ならではの事情もたくさん見れた。
世界は広い。たとえ日本の中心の東京にいたとしてもしれない小さな世界がある。
小さな世界も含めて大きな世界の中に住んでるということを知るにはとても貴重な経験をさせていただいた。まだまだ人生は終わらない。次の任務を探すべく、準備されたサイコロを振らなければならない時が近づいている。
メキシコの田舎町を、アメリカ人エリートコンサルタントが訪れました。
海岸に止めてある小さな船を見ると、黄色い背びれを持つ活きのいいマグロが獲れています。
それをみたアメリカ人コンサルタントは、その船の漁師に尋ねました。
「すばらしい魚だね、釣り上げるのにどれくらい時間がかかったの?」
メキシコ人漁師は答えます。
「そんなに長い時間じゃないよ」
「もっと長く漁をしたら、もっと多くの魚がとれるのにもったいない」
すると漁師は言いました。
「自分と家族が食べる分があれば十分さ」
「それでは、仕事以外のあまった時間は何をして過ごしているの?」
「日が高くなるまでゆっくり寝て、漁にでて魚を少しばかり獲る。戻ってきたら子どもと遊んで、妻のマリアと一緒にゆっくり昼寝をして、夜には村の仲間たちと一杯やって、ギターを弾いて歌を歌って…ああ、これでもう一日終わりだね」
それを聞いて、コンサルタントはまじめな顔で漁師に言いました。
「私はハーバード・ビジネス・スクールを卒業してMBAを取得したコンサルタントとしてアドバイスしましょう。
まず、あなたは毎日もっと長い時間漁にでるべきだ。それであまった魚は売る。お金が貯まったら大きな漁船を買う。そうすれば、もっと魚を取ることが出来て儲けが増える。
そこでさらに2隻、3隻と船を増やし、最終的には大きな漁船団を手に入れることが出来るでしょう。
そうしたら、仲介業者を挟むのはやめだ。魚は加工業者に直接出荷して、最終的には自分の水産加工工場を建て魚を入れる。
製品、加工、流通に関してすべて自分でコントロールできるようになる頃にはこんな田舎町を出てメキシコ・シティに移り、ロサンゼルスに、ニューヨークへ進出するんです。
あなたの大きくなった会社を経営できるようにね。」
それを聞いた漁師は、コンサルタントに尋ねました。
「そうなるまでにはどれくらいかかるのかね?」
「15年、いや20年くらいですかね」
「じゃあ、その後はどうなるの?」
「そのあと?ここからが最高ですよ!」
コンサルタントは興奮気味に答えます。
「あなたの会社を株式公開して、自社株を大々的に売り出すんです!あなたは巨万の富を手に入れ、一躍億万長者に成り上がるのです!」
「巨万の富か…それで、その次は?」
コンサルタントはにんまりと笑い
「大金を持って早期リタイヤですよ!あなたの好きなことがなんでも出来るんです!
日が高くなるまでゆっくり寝て、漁にでて魚を少しばかり獲る。戻ってきたら子どもと遊んで、妻のマリアと一緒にゆっくり昼寝をして、夜には村の仲間たちと一杯やって、ギターを弾いて楽しんだりできるでしょうね!」
「…それなら、今もうしているよ」