28話 日本の見えにくいこの文化は、人をだめにしている。。

大学時代にラグビーに明け暮れて頑張っていた友人に久々に電話を掛けた。

 

彼は、いずれ会社のトップに上がりたい。という野望を持って、色々な医療分野に手を伸ばす調剤薬局の会社に薬剤師として就職した。

調剤薬局に薬剤師として入ったとしても、実力が認められれば薬剤師じゃなく人事や教育などへ行くこともある。〉

 

そこでこんな話をしていた。

「俺はもうこのままだらだら薬剤師してるだけでいっかなって思う。だらだら仕事するほど残業代がもらえてお金が多く入ってくるんだよ。」

 

私は失望していた。

彼の考えは理に適っている。だが、だれも得していない。

 

噛み砕いてみると

会社としては残業をする社員がいれば、残業代はもちろんのこと、電気代も多めにかかる。

社員はやる気を無くす者も出てきて、長い目で見た出世よりも残業代を積んで稼ぐスタイルになる。

 

企業として、やる気がある者の芽を摘んでしまうことほどもったいないことはない。

 

私の今の会社でもそうだが、仕事が早くできるほどいいわけではない。

私の友人にしても、私にしても、地方支店勤務で仕事が早くても、それを見ている人が上に通ずる者でなければもはや早く働く意義を見失うこともあるように感じる。

 

誰も見てないなら頑張ってもしょうがない。楽して稼ごうとなる。

そしてその分化は後輩へと受け継がれていく。

 

極端な話、同じ仕事量を早めにかたずける人の方が、残業で残ってやる人よりも給料が少なくなることが起こっているような状態は明らかにおかしい。

 

日本の経済が下降傾向に進むのも理解できる。

 

自分が経営者だとしたら、残業数が少ない人ほどポイントをためられ、出世にも関係するようなシステムを取り入れるだろう。

 

楽をした方が儲かるシステムで楽を覚えた人は大人になって頑張ってきた人と大きな差が出る。

自分が楽をしているという自覚を持つことが努力へ進む一歩になるだろう。