☆102話 お金を貯めるには、無意識を意識する?

私がオーストラリアで仕事をしていたとき、10回ほど転職した。

クビになったことも何度かあったが、それよりもスキルアップでの給料が上がる転職が多かった。

 

私はお金をたくさん使っていたが、友達と貯金について話していた時にお金が全然たまらないことにある日気づいた。

 

私はまったくお金がなかった。むしろ一時期お金が無くなって外でホームレスのような生活をしていたこともある。

 

気づいたことは、ほとんどの人は給料が増えるとともに、使うお金は自然と増えるということだ。

 

お金に余裕ができれば、少しお菓子やジュースを多めに買うようになったり、レストランで高いメニューに手を出したりすることになる。

年収が200万円で月10万円使っていたとしたら、単純計算で

年収が400万円になっても月20万くらい使うようになる。

 

給料が倍になったんだから、使うお金が倍になっても問題ないだろう、と思うが、そこで溜まるお金の割合は変わっていないことになる。

 

私はそこに気づいた。

お金があってもたまらない人はその分使っているからだ。

 

私は、日本に帰るお金すら持っていなかった時期がある、その時に一気に仕事が無くなっていたら何をしていたのだろうと考えたらぞっとする。

 

 そのお金の仕組みに気づいてから、

私は、給料が増える度に生活水準を落とすという新たな革命を始めた。

 

給料が増える度に、アイスをやめ、おかしをやめ、ジュースをやめ、肉を買う頻度も減らした。

 

体にいいのか悪いのか分からないが、

その効果はすさまじかった。

 

目に見えて貯金残高が増えていく、それが楽しかった。

オーストラリアは銀行に預けているだけで金利が2%ちょっとつくので、増えていく楽しさは

格別だ。

 

自分が一番生活水準が低いと思ったときは、一週間の食費は500円くらいだった。農家から野菜をかっぱらってきて、70円くらいの一番安いパスタでしのいでいた。

今では信じられないがそんな生活をしていた。

 

その生活感が未だに沁みついているところもあって、日本でもお金をそんなに使うことが出来ない。

 

お金を使うときはみんな無意識に使っている、今ここで使うお金は未来の自分のための投資であるとか、この払った額のどれくらいの割合が店員さんの給料になって、自分はわりにいい買い物をしているのだろうか?

とか考えている人はほとんどいないだろう。

 

出なければお金は無駄に死んでいく。本当にいい買い物として使われたお金は、仲間を連れて自分のところへ帰ってくる。